検査員一年目に伝えたい目視の外観検査のやり方

虫メガネ

こんにちは。

突然ですけど、私は、金属部品の外観検査の仕事を8年続けています。

今日は、普段検査で使っている基本的なノウハウを、試しに書いてみようかと思います。

内容としては、検査員一年目のひとに、最初に伝えたいような記事になります。実際に私が後輩に伝えている内容です。

基礎的なことですが、いま検査員のお仕事をされているひとにも、何かの参考になるかもしれません。

興味がある人は(そうそういないとは思いますが)、最後までお付き合いいただけたなら、嬉しいです。

光源を意識する

まず最初に、必ず光源を意識します。

検査員は、製品そのものを見ているのではなく、製品に反射した光を見ているからです。

検査で光源を意識するときは、

  1. 角度
  2. 光の強さ、明るさ
  3. 光の色、映り込む物体の色

を意識します。

角度

光源から品物、品物から眼球への角度を立体的に考えます。

品物の形状に合わせて、光に当てる角度を調節し、必ず同じ面を複数の角度から確認するようにします。角度を変えると見え方が変わるからです。

ゆっくりと回転させながら見るのも効果的です。

光の強さ、明るさ

暗いところでは目視検査はできません。そして、明るすぎても反射が強くなりすぎて、検査しやすいとは言えません。適切な明るさに調節しましょう。

明るくなればなるほど、傷や打痕など、光の反射する角度が変わるものは、わかりやすくなります。

反対に、少し影になっているくらいの方が、シミや変色は検出しやすくなります。

検査をする製品が、何を重要視しているのかによって、調節してください。

傷や打痕を検出したいのなら明るくして、反対にシミや変色を検出したいのなら、白い紙などで影を作るなどすればいいでしょう。

光の色、写り込む物体の色

銀色の金属なら、周辺の色のついたものを映して、色がついたように見えることがあります。

検査するときは、周辺に置いてあるものを意識しましょう。

強い光の中で、光源を白い紙で遮って、製品に影を作ると、シミや変色が際立って見えます。

製品の形状に応じて検査工程を作る

光源が整ったら、製品を検査しましょう。

製品の形状に応じて、その都度、専用の検査工程を作ります。

全ての面、角を見逃しなく検査できるように、見る順番を決めて検査をします。

例えばスマートフォンのような形状なら、

  1. 表面
  2. 表面周辺の角部分を一周
  3. 裏面
  4. 盛り上がったカメラのレンズ部分
  5. 裏面周辺の角部分を一周
  6. 側面4辺を回転させながら

のような感じです。

検査工程を固める理由は、

  • 検査もれを防止できる。
  • 作業を無意識化できる。

同じ順番を繰り返すことで、身体が順番を覚えて勝手に動くようになります。こうなれば、ある面だけ見ていない、などの検査もれは、まず起こりません。

そして、身体が覚えてしまえば、検査の動作そのものに意識を割かなくて済むので、全ての集中力を、検査の内容に充てることができます。

 

製品によってその都度、専用の検査工程を作るのは、

「いつもこうやっているから、今回もこうすれば大丈夫」

のようなバイアスを排除するためです。むしろ、途中で一度じっくりと再検査をして、その結果次第で、一度固めた検査工程を見直して変更するくらいの柔軟性は持つべきだと思います。

検査前、検査後の置き場を固定する

左に置いてあるのが検査前の製品、真ん中で検査をして、右側に検査後の製品をおく、というふうに、置き場を決めて、いつも必ずその配置で作業をしましょう。

理由は、

  • 誰が見てもすぐに状態がわかる
  • 作業を中断して、あとで再開するとき、すぐに状態がわかる
  • 作業を無意識化できる

あなたが席を外している時でも、他の作業員から見てひと目で把握できます。

そして、あなた自身も、戻ったときにすぐに把握できます。

意外と、作業を中断して他の仕事をしてから再開するとき、どれがどの状態なのか、忘れてしまっていることがあります。

馬鹿にしてはいけません。嘘みたいですけど、本当にあります。

作業を無意識化できることのメリットは、検査工程のところでも書きましたね。配置がいつも同じであれば、スムーズに無意識化できます。

目視検査はそれ自体が、高いレベルでの意識の集中を必要とします。可能な限り、余計なことを考えず、自動的に手が動くような状態を作りましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

誰の役に立つのかわからない豆知識みたいな記事でした。自分の備忘録というか、初心に帰るような気持ちで書きました。

今回は具体的な目視検査のコツでしたが、もう少し品質保証っぽい考え方の話とか、いずれ書きたくなるかもしれません。

それでは。

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